ネットの始まりはパソコン通信から

PC-VAN,Nifty-Serveといった大手商用サービスから、地元の草の根BBS、そしてゲイネットへ。ホストの運用に関わるようになって、オフ会への参加や、自らイベント企画など、多くの経験をすることができました。フレンドリーな友人たちと出会い、家族まで含めた交流が生まれたことが大きな資産となりました。コンピュータを使ったコミュニケーションを始めて30年以上。今では当たり前の電子メールですが、当時はオタク扱いされていた時代でした。

チャットのトラウマ

ホストコンピュータの運用で、管理は、リバースケーブルで直結した端末から行っていました。ログインしていると、アクセスしてきた会員さんから、チャットのお誘いを頻繁に受けます。当時の電話代は非常に高く、遠方からなら、夜間でも3分100円以上の時代でした。こちらは、直結端末で電気代だけ。高い電話代を払ってでも、チャットしようと誘ってくださるので、応じざるを得ません。メンテナンスの時間は先送りになり、睡眠時間がどんどん削られていきます。そんな毎日の繰り返しで、チャットはトラウマになっています。あまりやりたくないな、というのが本音です。

運営努力の成果は・・・

パソコン通信の掲示板には、プロフのコーナーがあり、めぼしい人を選んで、メールでコンタクトをとる、基本的には、今と変わらないネット上の出会いの場でした。
運営側の立場としては、会員さん同士で、自由に交流していただけばいいことです。

※当時のネットは、インターネットではありません。電話回線またはISDN回線で、直接ホストコンピュータに接続し、そこにつないでいる人の間だけで、掲示板の情報交換や、電子メールが送受信できる仕組みです。

「僕、未経験なんですけど・・・」という会員さんのご要望が、運営側へ上がってくることも、ないわけではありません。チャットで削られた睡眠時間が、さらに削られる悲惨?な事態が起きるのか?さて?

パソコン通信時代の操作はキーボードのみ

まだ、Windowsが世に出ていない時代のことです。ネットを使うには、キーボードからのコマンド操作が必要でした。通信中の文字の送受信もすべてキーボードのみです。画像のアップロードやダウンロード、表示は可能でしたが、すべてキーボード操作。画像ファイル名をマウスでダブルクリックしたら、規定のプログラムで画像が表示されるという、現在のシステムとは全く違います。

ネットを使うハードルがかなり高かったので、出会いの質も高かった時代といえます。パソコン通信時代の終盤~インターネットの初期あたりから、質の低下で、出会いの場としての魅力が低下してしまったと、個人的には思っています。

ゲイ、ビアンの性格傾向が変わってきている

私たちの年代だと、両親の性格に偏りの大きい場合が大部分で、同性愛当事者の性格も、少々癖のある場合が多かったように思います。学会論文に書いた、観察例のような、親に嫌悪を持っていないタイプは希少でした。現在では、少子化の影響で、観察例のようなタイプが激増しています。子供がたくさんいた時代なら、同性愛にならなかったであろう環境の人たちです。性格の偏りが少なく、出会いという面から見れば、明るい時代なのかもしれません。

LGBTQ

私は、LGBT当事者団体等とは、関わりを持たないことにしています。枝葉の議論に終始していて、興味を持てないのです。やるべきことは、まず第一に、LGBTQの原因を解明してしまうこと、そこから法整備を進めていく。単純に、それだけのことなのです。クイア、アライ、フェミ、私は、蟻地獄理論と呼んでいて、ブレイクスルーとは真逆の思考方法であると考えます。

これからも、ネットに期待

雑誌の文通欄が主流だった時代も、いくつかの出会いはありました。懐かしい思い出もあります。しかし、自分の人生で重要な出会いというのは、すべてネットだったし、これからもネットでしょう。スマホのアプリで、簡単に出会える時代です。くれぐれも、健康には気をつけていただきたいと思います。ルミ子を公言していたパソコン通信の創生期を担った大御所も、亡くなりました。私は、たぶん、大丈夫です。(理由は上に)